2013年11月18日月曜日

卒論・修論の進め方;卒論・修論が進まない学生へ

なかなか卒論・修論の執筆が進まなくて、悩んでいる学生が多いようです。
ここでは、そんな学生のために、どうやったらガリガリと執筆が進むのかを紹介していきます。

本題に入る前に、執筆のキーワードは「とにかく書く、勢いで書く」という事を述べておきたいと思います。
人は、考えたらなかなか書き進められないものです。口から言葉を話すように、思っていることをどんどん書いて行きましょう。前後の関係が多少おかしくても気にせずどんどん書いて行きましょう。
どうせ、後で推敲するのです。たとえ、どんなに考えこんで論文を書いたとしても、必ずあとから推敲することは変わらないので、はじめはまず勢いで書く、ということが重要です。


では、学位論文を書く手順を紹介していきます。

手順1.
まず、はじめに学位論文の章立てを行なってしまいましょう。
可能なら、ある程度細かい節の組立も行なってしまえるとよいですね。
例えば、以下のように章立てし出来るとよいですね。

序章 
- 研究背景
- 最近の発展
- この研究で用いる手法の背景
- この研究で行うことの概要
1章 研究法の説明(理論など)
- 理論Iの解説
- 理論IIの解説
2章 理論Iによる解析
- 理論Iを用いた計算の詳細
- 理論Iを用いた計算の結果
- 理論Iを用いた計算の解釈
 3章 理論IIによる解析
- 理論IIを用いた計算の詳細
- 理論IIを用いた計算の結果
- 理論IIを用いた計算の解釈
  4章 理論Iと理論IIの比較
- 理論IとIIの結果を比較・解釈
- 新たな知見とその検査
5章 まとめ
- まとめ


手順2.
章立て、あるいはさらに節の組立が終わったら、次は本格的な執筆に入ります。
論文の頭から、組み立てた骨組みに従って、どんどん文章を書いて行きましょう。
書いている途中で、新たな節が必要となることもあるでしょう。その時は、どんどん節を追加して書いて行きましょう。
ただし、この執筆中に気を付けなければいけないことは、勢いを大切にするということです。
冒頭でも述べたように、人間は考えたら書けなくなってしまう生き物です。
言葉を話すようにどんどん文章を書いて行きましょう。途中で、前に書いた内容を書き直したい気持ちになることもあると思いますが、そこはぐっとこらえて、まずは最後まで書き切ることに集中してください。
推敲する機会はいくらでもあります。

手順3.
ここから、論文の推敲に入っていきます。ここで、重要なことは、この前の手順までで原稿を最後まで書ききっていることです。
なぜなら、曲がりなりにも、もう原稿が書き終わっているという状態は、精神的な余裕を生み出します。締め切りが厳しい卒論や修論 では、この精神的余裕は重要です。焦れば焦るほど、まともな文章を書けなくなってしまうのもまた人間です。

したがって、ここからの作業は荒っぽい原稿(初稿)をよりよいものにしていく作業です。
その手順としては、まず初稿をプリントアウトして、読んでみます。
この時、次のようなことに注意して、初稿に赤ペンを入れていきます。
- 新たに追加したほうがわかりやすい節はないか。また、その場所はどこか。
- 現在ある節の場所は、ここでよいか。あるいは、どこへ移動するべきか。
- 現在ある文章は、必要か。削除可能か。
などなど。
文章が論理的に矛盾していないかということと、よりわかりやすく伝わるためにはどうすればよいのかという事を考えながら、その修正案を、赤ペンで初稿に書き入れていきます。

赤入れが終わったら、その修正案にそって第二稿を作ります。この第二項は、初稿とは大きく変わったものになってしまうかもしれません。
しかし、それは大きな修正をして、よりよい論文になったという事に他なりません。

第二項ができたら、またプリントアウトして赤を入れていき、第三稿を。
第三項ができたら、またプリントアウトして赤を入れていき、第四稿を...
というように、満足するまで、あるいは締め切りまで、ひたすら、赤入れと修正をセットにした推敲を繰り返していきます。

もし、指導教員が、学生の原稿をちゃんと読んで指導してくれるような方なら、完成した第二稿あたりを見てもらい、助言を貰うと良いでしょう。


論文執筆のキーワードは「とにかく書く、勢いで書く」ということと、最後に述べた「ひたすら推敲」の2つです。

皆さん、卒論・修論の執筆頑張ってください。


0 件のコメント:

コメントを投稿