2013年11月10日日曜日

摂動論によるHe原子のエネルギー その1

ヘリウム・プロジェクト、最初のお題は「摂動論を用いてヘリウム原子のエネルギーを求める」です。

まずは摂動論の復習から。


時間に依存しない摂動論

次のように、ハミルトニアン とその固有状態 を考えます。



ここで摂動ハミルトニアン が小さいとして、波動関数とそのエネルギー固有値を で展開してみます。




ここで式(2),(3)を式(1)へ代入しての字数で整理すると次のような関係式を得ることができます。

0次



1次


0次の式(4)は、無摂動ハミルトニアンの固有状態が0次の波動関数のを与えていることがわかります。式(5)に無摂動ハミルトニアンの固有状態(の複素共役を左からかけて空間で積分してやると、1次の摂動のエネルギーを得ることができます。


となります。ただし、ここでは波導関数が規格化されているとしています。結局、1次までの摂動のエネルギーは、0次の波動関数で 無摂動と摂動ハミルトニアンの期待値を計算して足したものになることがわかります。

ただし、ここでは最後にと置きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿